どうも、くす太です。
ミヒャエル・エンデさんの著書「モモ」
の書評記事ですが、今回で5記事目となります。
この記事が本書の書評のラストとなりますが、ぜひとも多くの方に読んでもらいたい一冊です。
※すでに多くの人が読んでいる本書と思いますが、より多くの人に、子どもに大人に読んでもらえたらと思います。
時間泥棒の灰色の男たちとの戦い。
以前の友だちと隔絶された世界において、新たな友だちと一緒になり、勇気を振り絞って起こした行動が世界を救います。
友だちや世界と隔絶されたモモは。。
灰色の男たちの魔の手から逃れたモモは、世界とは違う時間軸に一時的にではありますが避難します。
モモが意図する避難ではありませんでしたが、この間にモモは世界と隔絶されてしまいます。
元の世界の時間軸に戻ったモモですが、友だちや世間はすっかり変わってしまい、本当に仲が良かったジジもベッポも変わってしまっています。
負けてしまいそうになったモモですが、勇気を振り絞り、灰色の男たちから友だちを、世界を、時間を救うべく、行動を起こします。
この勇気ある行動が世界を救い、時間を救い、友だちを救うことになります。
どのように物語が展開し、時間泥棒の灰色の男たちとの戦いが迎える結末がどうなるかは本書を読んでのお楽しみ。
ぜひ。
モモを読み終えて
時間が足りない、時間がないと思い、得体の知れない何かに脅えてしまうことで、気が急いでしまってイライラし、笑うことさえ忘れてしまう。
時間は
未来・現在・過去
で構成されているように感じますが、現在があるから未来も過去もある。
あるかないか、どうなるか分からない未来に脅えず。
過ぎ去った過去に拘らず。
現在である今を生きる。
今を楽しむ大切が本書では描かれていると感じました。
また、子育てにおける大人の、親の重要さを改めて感じました。
本書の中でも灰色の男たちの策謀にハマった大人たちは子どもたちの創造力を枯渇させる為、型の決まった遊びだけを、考え方だけを洗脳していきます。
洗脳される前の子どもたちはどんな遊びでもいろんな方向をイメージし、同じ遊びでも常に違う展開を見せる遊び方をしていましたが、大人の厳しいしつけというか決まりごとの徹底のせいで、自分でいろんなことを想像する力を失い、固定化された考えになっていきました。
これって現代でも同じことが言えて、現代というか子育て世代の人たち、自分にとっても同じことがいえて、子どもの自由な発想力を、自分に都合の良いように生活する大人の影響で枯れさせてしまっていると思います。
子どもの安全を、将来を思ってといいつつも、いろんなことを禁止したり矯正させたりしてしまうのではなく、自由に考え行動しても良い環境・状況を作り出すことで本当に子どもにとって安全で実りある将来を、そして今を過ごせるようにしないといけないと、教訓として学ぶことが出来ました。
まだまだな自分ではありますが、しっかりとこの事実に向き合っていきたいと思います。
最後に
本書の著者であるミヒャエル・エンデさん。
知ったきっかけはキングコング西野亮廣さん。
児童書に分類されていますが、テーマが時間である本書は児童書のカテゴリーには収まらず。
そもそも児童書だからって思うこと自体が違うんだろうし、ましてや西野さんの絵本(チックタック 約束の時計台、えんとつ町のプペル
、オルゴールワールド
、など)は絵本の枠を完全に超えているし、そもそも物語が秀逸なことこの上なし。
本の分類、カテゴリーに縛られず、いろんな種類の本を読んでいきたいと思います。
では。